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オーダーギターはやめておけ!? 「〇〇」に気をつけないと失敗するたった一つの理由。

ネットで「オーダーギター」に関してのやりとりを見ました。

オーダーギターって良いのかな?悪いのかな?

良い音かな?悪い音かな?

自分自身オーダーして作って頂いたギターを使用していて色々と思う事があったので「オーダー楽器」について書いてみます。

オーダーギターのメリット

好きな仕様のギターが作れる

限度はあれど、オーダーは「自分の欲しい仕様の楽器を作ってもらえる」というのが一番の強みです。

奇抜なボディ・ヘッド形状、ネックの形・厚さ、ピックアップの配置・数、電装系・・・全てが思いのまま。

「ああしようかな?こうしようかな?」
この考える時間も楽しいですよね♪

世界に1つだけの”俺だけ”の楽器

この魅力はすさまじいものがありますよね!
誰も持っていない、自分のオリジナルの楽器。
自分を象徴する楽器を手に入れられる。

オーダーギターのデメリット

メリットもあればデメリットもあります。

あれこれと要望に応えてくれるオーダーギターは値段がどうしても高くなってしまいますね。
好みの音を伝えるのも自分の知識がないとちょっと大変ですね。

いくつかあるんですが、そんなのはどうでもいいくらいのデメリットがあります。

ここは一番気をつけて欲しいポイントです。

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オーダーギターは最高の音ではない!

「オーダーしたギターが必ずしも”最高の音”ではない可能性がある」

ということ。

最高の音とは

まず、「最高の音」というのがとても抽象的な言葉なので、少し定義付けを。

ここで言う最高の音は、「自分が良いと感じるかどうか」です。

色んなギターを弾いてみると「これはスゴイ!超良い!」というのもあれば「これはあんまだね」というのに出会ってるはずです。

楽器の性質や個体差などなど、どれを良いと思うか悪いと思うかは人それぞれです。
この良い悪いは個人の価値観によるものです。

その「良い」と感じる音こそ、自分にとっての「最高の音」だと思っています。

同じスペックでも音は違う

良い悪いというのは、同じスペックのギターで差が出ます。
これは「個体差」です。

同じ工房で同じ時期に作られていても多少の差が出てきます。
それは木の質が関係しているかと思います。

木は生き物で、同じ「メイプル」「アルダー」など一口に言っても、音響特性は似たようなものであれど全てが同じ音・質というのはありえないです。
もし同じ音だったら、同じスペックのギターはほぼ同じ音が出るはずです。

個体差は必ず出ます。
「アタリ、ハズレ」と呼ばれるものですね。

どんなに高価な楽器でもハズレのものもあるし、どんなに安いのでもアタリのものが存在します。

今までに色々と弾いて思うのがアタリの物は値段とか関係なく凄まじいですね。
仮に値段で言ったとして5万円でもすさまじい当たり個体に出会うと「30~40万円でもおかしくない」というのもありました。

同じブランドだから、同じスペックだから、同じ値段だから同じ音が出るというわけではないんですよね。(音の傾向としては似ます。)

オーダーギターはギャンブル

オーダーギターは自分のための世界で唯一のギターです。

ただ、その世界で唯一のギターの音は完成するまで分かりません

完成してみて、初めて「オーダーギターの音色」を知ることができます。

ここで初めて「良い」か「悪い」かを判断できます。

ちなみにここで言うのはあくまで「音(出音)」に関してです。
「自分の~」という感情論や色眼鏡は抜きにして客観的に見て・聴いての判断です。

高いお金を出して、完成してみて初めて音がわかる。

これって一種の「賭け」ですよね。

吉とでるか凶とでるか、オーダーした時には分からないんですもん。
あれこれスペックを考えても当然完成していないので、音は分かりません。

完成してみて「あんま良くないな」と思う可能性もある。
逆に「超絶良い音!」となる可能性もある。

そこの工房の何かが良くて同じ仕様にしたとしても個体差がある。

オーダーギターの出音に関してはギャンブル・博打です。

「自分のギターだから」とかの心理を抜きにして客観的に見た場合、オーダーしたギターが必ずしも”最高の音”ではない可能性がある。

「こんなスゴイ仕様のギターでオーダーしたらどんなギターよりも良い音が出るぞ!?」

オーダーする時はこんな風に思う人がいますが「自分の考えた最高のギター」が「史上最強の音」とは限らないということです。

そして気に入らない音質でもキャンセルや作り直しは不可能です。

※工房の技術によってある程度のクオリティは確保されますが、それがすべてとは言えないのも事実かと思っています。

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ギターオーダーをした自分の経験

こう考えるようになったのも自分のギターの経験があるからです。

僕もとある工房にセミオーダーをお願いしてオリジナルギターを作りました。

オーダーギターはデメリットの方が強い? オーダーギターはやめておけ!?  「〇〇」に気をつけないと失敗するたった一つの理由。

このギター、思ったよりも普通なんです。
と言ってもいう程悪くはないんですよね。

でも超絶良いか?と聞かれるとNOと言える。
普通。

気に入ってはいますが、色々なギターを弾いてきて&弾かせてもらって比較すると「最強」ではないなぁと確実に言えます。

でもこれはオーダーだからというわけでも工房が悪いわけでもないんです。他の要因があるんです。

というのも、ボディのトップ材と指板材は自分で調達したものを使っていただいたから。
もしこれが全てその工房が管理する木材を使ったらどうだったかは正直分かりません。

なので、「だからこの工房はクソ」とかは言う気は全くないです。
実際ここは良いギター作ってるし、市販品の中でとてつもなく良い個体に出会った事もあります。基本的なクオリティも超良い。 そしてここの工房の社長・社員の人も大好きです。

自分で要因を作ったとはいえ「オーダーだからって全てが完璧じゃないのかもしれない?」という思いが芽生えたわけです。

それから、知り合いのギターやお店に吊るされているギター、中古で売られているオーダーギターなどなど、たくさん弾いてきました。

正直、自分のギターよりも断然良いギターもたくさんあったし、オーダーギターでも初心者用のギターか!?っていうのにも出会った事がある。 高いギターでも普通なのもあれば、4~5万のでも良いのもあった。

これは個体差に尽きるな」と。

「こんな凄いスペックのギターでオーダーしたらどんなギターよりも良い音出ちゃうでしょ!(笑)」

なんて、思ってても決してそうではないということですね~。

※好みの仕様で音の傾向が好きでも、同じ仕様の他のギターよりも良いかというのは確実ではないということです。

ここから自分の中で導き出された答えがあります。

自分の求める最高のギターの音は試奏して見つけろ!

自分の求める最高の音は試奏して見つけろ!

これです。
あくまで出音に関してですよ。

最高の音が欲しいならオーダーという選択は向いていないのかなと僕は思ってます。

自分の欲しい仕様と同じ・もしくは近いのを見つけて、試奏して良いか悪いかを判断して購入する。

時間はかかるかもしれないけど、「とにかく試奏!」これに尽きます。

試奏させてもらってピンとこなければ購入は見送り、「これだ!」と思えば購入。

これがベストだと思います。

さらにそこまで多くは無いけど、アタリを見つけられれば「好きな音」かつ「最高の鳴り」を手に入れる事も出来ます。
ギャンブルをするよりも確実に音質面で気に入るものが手に入れられます。

僕の場合がまさにこれに当てはまりますね(笑)
オーダー要望がいわゆる普通の「コンポーネントギター」で、特に奇抜なデザインや機能を求めているわけではなかった。

「ノーマルなコンポーネントギター」なんて、欲しい仕様ドンズバのはたくさんあったわけです。(よほどのことがない限りあまりオーダーはされないタイプかもしれません)

こういう場合は確実に気になる仕様のを片っ端から弾くに限ります。

(細かく言うとネックの形状はこだわったので、そういうコンポは存在しないため、その点は気に入っています。)

※これなんかオーダーギターとほぼ同じ仕様じゃないかな?(笑)

オーダーギターはやめておけ!? 「〇〇」に気をつけないと失敗するたった一つの理由。

今回のは主に「音」に関して個人的に思った事を書いてみました。

オーダーはとても魅力的です。
それ自体は否定はする気はありません。

記事のタイトルに「やめておけ!?」とも書きましたが強く「やめろ」という気は全くありません。

ただ、音に関しては気にした方が良いかもしれないと思うことがありました。

僕はオーダーに対して「自分の考えた最高のスペック」のモノが出来て「どの楽器よりも良い音」を出してくれるモノと思っていました。
スペックのモノは確実に作ってもらえますが、「最高の音」は確実ではないということです。

「オーダーすれば最高の音の楽器が手に入る」という同じ考えの人は少し注意が必要です。

だからといって「オーダー」というものを完全否定するつもりは全くないです。

オーダーというサービスの強さと弱さがあるだけだと思っています。
またオーダーする人が「何を一番に求めているか」によります。

  • 全世界どこにもないデザイン
  • 自分好みのカラー・配色
  • 自分のこだわりの部分がある(ネックの厚さとかボディ材とか)
  • 俺だけの武器が欲しい

などは、オーダーをした方が希望は満たされますね。
見た目や他にはない仕様の部分ではオーダーの意味は強いです。
そもそも既にあるスペックだったらオーダーしないという人がほとんどだと思いますし、主にこれらの理由でオーダーする人がほとんどだと思います。

見た目やスペックでは確実に自分の希望通りのものが出来るけど、「"確実に"他のどの楽器よりも音が良い」というわけではないということ。(良い可能性もあるけど)

逆に

  • 音質が最重要
  • 比較的オーソドックスな仕様で良い

というのを望んでいる人はオーダーはしないで、良い個体を見つける方が満足度は高まるかと思っています。(可能性として)
ほんのちょっとの違いが欲しいという場合もちょっと考えた方が良いかもしれないです。
細かい仕様は「慣れ」で対処できたりもするので。

音(種類や方向性ではなく質)が最優先ならオーダーはやめた方が良いと思っています。 (今回の記事の主張はこれです。)
リスキーな部分が大きいので。

優先順位次第です。

オーダーというものは一長一短があるので、両面を見て決めることができれば良い楽器選びができると思います。

実体験として自分のギターは別としても、多数のオーダーギターと同じようなギターを試奏しても音の良し悪しは様々です。決してオーダー品が優れているという印象は持ちませんでした。

そしてどの方法を選ぶにせよ、どの楽器を手に入れるにせよ個人個人が満足していればそれが最高な選択だと思います。 楽しく演奏できるような物が最高の物でもあるとも思ってます!

何を買おうがどう手に入れようが周りがとやかく言うものでもないし、当人も気にする問題でもないですよね。

人それぞれ価値観があって、色々な考えがあるので違う考えもあるかと思いますが、少しでも自分にとって良い選択ができればいいですね♪

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※先日toggeterの公式にも紹介して頂いたまとめです。
MLピックの感想をまとめてあります!是非ご覧ください!

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のり - norinori0107

ギタリストとして活動する中、1人でほぼ初海外で世界一周の旅に出る。帰国後演奏しながら株式会社を立ち上げ経営。役に立てることが嬉しいと思う性格。ブログのアクセスは月34万PV達成!(34万PV達成記事はこちら)、累計1100万PV達成。 ミルクティーとフルグラと甘い物と犬が好きです! ■ 詳しいプロフィール ■お問い合わせはコチラからどうぞ

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