どもー♪ のり(@norinori0107)です!
先日企画した「CNソロ企画」。
短い期間でしたが多くの方が参加してくれて楽しく終える事が出来ました。 本当にありがとうございました。
企画終了後に「実はプロの作曲家さん達に聞いて頂いていたよ」というのをTwitter・ブログにて話しました。
「気に入った人がいれば仕事で是非使って欲しい」という内容です。
詳しくはこちら→【#CNソロ企画】 企画に参加して頂きありがとうございました!
期間中も含め、何人もの作家さんと話していて気付いた事があります。
「作家が求めるギタリスト」と「ギタリストが褒めるギタリスト」はかなり違う
ということ。
プレイヤーが「おー!すげー!」と思っていても、作家は「この人はちょっと・・・」と思っている可能性が高いということ。
「作家目線」、「プレイヤー目線」の大きな違い。
作曲家の方々に色々と話しを聞いて質問をして、とてつもなく有益な情報だと思ったので、この情報をシェアの意味で書いていきたいと思います。
たくさんメモリましたよ!
既に仕事をやっている方、作曲をやってる人にとっては当り前の事が多いかもしれないけど、最後まで見てみてください^^
【注意】
「作曲家に認められる必要無し」「音楽を仕事したいと思っていない」という方にとっては厳しい内容となるため、見ないことをオススメします。
ハッキリ言って、僕自身にも刺さる内容でした。
書き方もいつも以上に厳しく書かれています。
「仕事として見た場合」という視点で見てもらえたらと思います。
複数人の意見を羅列していますので、全てを満たさないといけないということではありません。
【追記】
企画は「遊び」
この記事の内容は「仕事として見た場合」「仕事の場合」
ですので、主旨は全く違います。企画自体は「仕事用のフレーズを弾け」が主旨ではありません。
※あまりにも誤認が多いので、追記します。
はじめに
まず最初に前提として「CNソロ企画」について触れていきます。
CNソロ企画と今回の話は少し別
この企画は「ハウス調のバッキングのうえで演奏する。」というのが趣旨です。
期限などのルールは設けましたが、演奏上のルールは特にありません。 お任せでした。
なので、「何をやってもOK」というものです。 個人的にも「遊び」の企画という認識です。
この先書いていくことは、作曲家達に「気に入った人がいれば仕事で是非使って欲しい」という話を振ったことから「仕事目線」での考え方になっています。
ですので「お祭り」として参加した人にとっては厳しい内容になっていると思います。
そもそも、これ通りにする必要はないです。お祭り・遊びなので。
CNソロ企画というものが題材とはなっているけど、全てが当てはまるわけではないということです。
「遊びで弾いた」という人も多いし、それは間違ったことではないのです。
ソロ企画とは別で”仕事として弾く場合”「こういう事を考えて弾くと作家さんは好むよ」「こういうのが出来ている人を仕事で使いたいと思ってるよ」というお話。
作家さんでも色々なタイプがいる
作曲家と言っても全員がここに書いてあることを思っているわけではないと思います。
ただ、だいたい同じ事を言っていたので、仕事をする場合はここに書いてあることを意識すると好まれる可能性は高いかと!
ちなみに「同人音楽の作曲家」さんの場合はまた違うし、ある程度制約が緩い場合も多いので、今回のは当てはまらないかもしれません。
仕事と自分の作品を出すのは別
ここではあくまで「仕事を受けた場合」という前提で書いています。
逆に自分の作品、自分のバンドではここに書かれた事を全て実行する必要はありません。
自分の作品や曲、バンドでは「なんでもあり」です。
ここの部分は誤解なきようお願いします。
前置きが長くなってしまいましたが、本題に進みたいと思います!
ルールは守る人は「仕事で使いたいギタリスト」
今回設けたルールは主に2つ。
「期限」「動画の投稿方法」です。
これらは演奏以前の問題で必ず守る必要があります。
期限について
何日から何日までという指定がある限り、これは守る必要があります。
■ 「〇〇日から」
これは「情報解禁」などで「〇〇日まで外部に言っちゃダメ」というのを守るために設定しました。
大きくなればなるほど、そういう情報があります。
実際僕も「のりちゃん、これは○○日まで秘密で。当然SNSとかで呟いちゃダメだよ^^」と言われたことがあります。
マーケティングなども考えてその日に一番インパクトがあるようにみんな考えています。
その中で「昨日〇〇のCDのレコーディングやったよ!」とか外部に漏らされると、それまでの計画が水の泡でもあります。
■ 「〇〇日まで」
「何日まで」というのは仕事で言えば「締切」です。
「〇〇日までにギターの音源データでお願いします」
という仕事で、その日までにデータを渡さないのは作家さんはそのあとに関わる人がとても困ります。(仕事の場合は最終日ではなく出来るだけ早く渡すのが喜ばれます)
締切を守れない人はどんなに演奏が良くても継続的には使いづらいです。
期限を守りましょうね!
動画の投稿方法
動画の投稿方法は「Twitterに動画を乗せて、#CNソロ企画というハッシュタグをつけてね」というのが参加のルール。
今回動画をこれ以外の形で投稿した人は企画には不参加という形となっています。
これは作家さんから何かしらの指定を受けたら守れるかどうか。
音源データの受け渡しで
「「44.1khz」、「16Bit」でお願いします」
という指定に対して、それ以外を渡したらよろしくないですよね。
サンプリング周波数の指定はそうはないとは思うけど、他の指定をしっかり守れるかどうかは重要です。しっかり守ってください^-^
音楽の理解度が高い人が 仕事で使いたいギタリスト
ここからようやく音楽的な話になります。
ここでは、CNソロ企画の音源を土台に色々と書いていきます。
今回の音源はこちらです。
「House ハウス」というジャンルの音源です。
曲のノリ・リズムを理解している人は仕事で使いたいギタリスト
まずこれが一番重要な事です。
作家さん全員から一番最初から言われ続けた事。
ハウスのリズムを意識している人がほとんどいない。
実際「ハウス」というジャンルは聞き慣れない人が多かったと思います。 特に僕のフォロワーさんはハードロックやメタルが好きな人が多い思うので。
ただ、そんなのは関係ないんですよね。
今回はハウスだったけど、ブルースにはブルースの、ジャズにはジャズの・・・ジャンルやその曲単体ごとにノリ・リズムが違います。
曲ごとのノリ・リズムを理解して意識して弾く必要があります。
これは超大事。
大事というかこれが音楽の超基本の部分。
今回この事をしっかり意識して弾いていた人はかなり少なかったと感じています。
今回の音源のノリ・リズム
今回の音源でいえば、「裏」が肝です。
ベースの動き方でもある
「ズン、ズン、ズン、ズン」
という4つ打ちなのですが、表のリズムが主役ではないです。
この曲は裏を意識しないとダメな曲です。
ドラムのハットを聞いてみてね。
「(ン)ッタン、(ン)ッタン、(ン)ッタン、(ン)ッタン、」
これが基本的なリズムです。
(頭の部分が(ン)です。)
まず、この時点で「裏を意識しない」とこの曲ではないわけです。
で、ここで終わりません。
「裏の裏」
同じくハットを聞いてね。
所々で
「ツッタタ」
というリズムがあります。
(「ツッツタ」ってのもあるね)
「裏の裏」がこの曲の一番大事な部分です。
この「裏裏」があるから、この曲・ハウスのノリはかなり細かいんです。
ハットだけ見てもゴーストノートとして細かく音が入っています。
みんなはちゃんと意識できてたかな?
他の楽器も聴こう
■ ピアノ
ハットの音もそうだけど、この曲で大事なリズムを担っているのが「ピアノ」。
ところどころで
「(ツ)ッター、ツターン、ターン」
みたいなリズムで入ってるの分かりますか?
「そういう曲だよ、こういう部分だが大切だよ~」っていうのを教えてくれてるんですよね。
■ ギター
ミュートカッティングが小さく鳴っているのはみんな気が付いたかな?
これがノリを出すのにも一役買っています。
また、このフレーズをしっかり聞こえていたら、上に載せるフレーズはここ以外の場所になりやすいのではないかなと個人的に思ったり。
生バンドで演奏するのを仮定して、バッキングが自分で、ソロの人が全く同じのを弾いたら「え?それ俺弾いてるよ!?」て感じると思う。 少しの時間なら問題ないけど。
音源をしっかり聴く人が仕事で使いたいギタリスト
色々な音や細かい部分から、1つの曲が成り立っています。
今回の曲も「裏の裏」がなければ、この雰囲気は出せない。
なによりこれこそが「作曲者の意思」なわけです。
作家さんたちもこう言ってました。
小さい音まで聴くことが出来ない人とは仕事が出来ないかな。 仕事は振れない。
大きい音を聴くだけだったら誰でも出来るわけで、細かい音をしっかり聴いて理解してもらわないとお仕事はとしては厳しい。
音源をしっかりと聴く・理解するというのは一番初めにして一番大事な事です。
これが出来てないと「使う気にはなれない」というお話です。
また、辛口な意見も。
こういう部分を意識してないんだったら、ハットもゴースト入れないで、ピアノも頭で白玉で鳴らす音源でもなんでもいいんじゃないかな? この音源である必要がなくなっちゃうよね。
・・・(冷や汗
でも仰る通り。
曲には色んな意味や雰囲気があるわけで、それを理解せずぶち壊すのは完全にアウト。
曲がどういうのを求めているのかということです。
こういうのは大前提。
フレーズどうのこうのの前に、これが出来ていなければ「作家が使いたがるギタリスト」とはなれない。
余談)個人的な意見
ここで少し個人的な意見を。
今回のソロ企画は「何でもあり」というのでしたが、ここまで書かれているのは当然こなすべき事柄だと思っています。
それは「音楽」が根底にあるからです。
音楽があって、「そのうえでなんでもあり」というモノだと僕は思っていました。
「そのうえで」というのがないと、本当に音楽なんてなんでもいいんじゃないかなとも思っています。
ここから先は、かなり難しい事も含まれているし、「ソロ企画でこれをやるべきだった!」とは思っていません。
仕事でやる場合は少し考えてみてね、という感じです。
でも、ここまでは遊びでも仕事でも「音楽をやる以上はしっかり考えてね」とは思っています。
ハウスというジャンルについて理解をしていると良い
今回の企画では多くの人が不慣れな「ハウス」というジャンル。
僕個人も熟知しているわけではないけど、色々とお聞きして勉強になりました。
ハウスはダンスミュージック
ハウスはダンスミュージック。
お客さんはみんな踊っている。
難しい事をやりすぎるとお客の足は止まる。
曲の雰囲気をぶち壊すのは一番やってはいけない事。フェスなどでお客さんが踊っている中で、それが弾けるか?それがふさわしいか? こういう部分て重要だよね。
ハウスって、「ノリで客を動かして」、「メロディーで客を泣かす」んですよね。
いかがでしょ?
これってかなり重要な事だと思います。
もしハウスの曲でギターの依頼が来たら・・・。
他のジャンルでも同じような何かがあるんですよね。それが一番大事な部分。
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演奏・フレーズについて
ここまでは「曲の理解」についてのお話でしたが、ここからはソロの構築・演奏・フレーズという部分に関してです。
(企画では「作家に好まれるソロを弾け」でも「お仕事用に考えて」というモノではなく、「何でもOK」というのでした。)
43秒のお話を作れる人は仕事で使いたいギタリスト
今回の曲だったら、「43秒のお話」を作って欲しい。
あなたが考えるストーリー。
ストーリーには起承転結が必要で、これを考えられる人をお仕事でお願いしたいかな
自分なりの世界観を構築して起承転結を考えて演奏して欲しい。
今回、色々と作家さんに質問をして「全員が」この事を言っていました。
「ストーリー」「起承転結」。
これを考えたうえで「歌って欲しい」ということ。
題材となる曲は作曲家が作るけど、今回で言えばソロを頼んだ時は「43秒の作曲をお願いする」ということ。
その間でしっかりまとめて欲しい。
エンディングに向けてのメロディを奏でて欲しい。
曲の盛り上がる場所を意識できるギタリストは仕事で使いたい
曲の盛り上がる場所、落ち着く場所を意識して欲しい。
オケをしっかりと聴くと色々なことが分かります。
まず盛り上がる場所は2か所。
一番最初のピアノが鳴って他の楽器が入った部分。
シンバルが徐々に大きくなって聞こえるよね。
だからまずは、ここ。
だけど一番盛り上がる場所は最初ではないです。
■ 一番の盛り上がる場所
一番の盛り上がる場所は、約18秒の「スパーン」と鳴っている部分。
ここにピークを持ってくる。
もしくはギアチェンジ。
僕の演奏ではギアチェンジをしました。 ギアチェンジをしたから最初よりもたくさん弾いています。
僕にとっては起承転結の「転」に当たる部分でした。
■ エンディングでシメる
盛り上げてから、エンディングでシメる。
エンディングのシメを理解しているギタリストは仕事で使いたい
これも全員言っていた事です。
終わりが一番大事。
ここの処理が下手だと曲が台無しになります。
今回の曲で言えば、ピアノだけのパートです。
この時の曲の状況はどういうものだろう?
この時の主役は誰だろう?
今までとバッキングはどう違う?
これは作家さんならではの考え方かもしれないけど面白い言葉があったので紹介します。
ライブで生バンドで演奏していた場合、最後の部分はピアノにスポットライトが当たっているんです。 ここで他の楽器がガチャガチャやるのはNGなんですよね。
この言葉を聞いた時に「この情報をシェアしたい!」と思い、この記事を書くことを決めました。
この言葉はプレイヤーにはでてこないじゃないかなと思います。
プロデューサー的な位置もこなす作曲家さんならではの考え方かもしれないです。
でも、個人的にも理解できる言葉でした。
今まで鳴っていたドラム、ベース、ギターがいなくなり「ピアノ」だけになっている。
ここの主役はピアノだし、ピアノが目立って、ギターは邪魔しないようにというのは思っていました。
仮にバラードの曲で最後がピアノの時に弾きまくった場合は曲をぶち壊してしまうよね。
うるさすぎるのはNG そういうギタリストは仕事で使いたくない><
またこれも多くの人が言ってたのが
みんな弾きすぎかな^^;
うるさい
ということ。
これは企画が「何でもOK」というのだから、ちょっと厳しい判定だとは思う。
でもこの音源の場合は「弾きすぎる」のはあまりよろしくないとのこと。
これがハードロックやメタルとかだったらこの言葉は出てこないはずです。
今回の音源が「ハウス」でダンスミュージックというのを考えると、音数が多いのはNGだったのかもしれないです。 遊びでやる分には良いけど、仕事だったら好まれないという意味で捉えてもらえたらと思います。
間を恐れないでほしい。音を伸ばすことや休符を入れたりするのも重要。
テクニックがあるのは分かるけど、全部でそれをやってしまうとうるさくなってしまう。 本当にここぞという一部、また流れを崩さない範囲で組み込むんでほしい。 曲ありきのフレーズで。 「能ある鷹は爪を隠す」ということですね。
ということも。
自分もそうだけど、ギタリストだとついテクニックを見せたがるからね(笑)
だからこそバランスをとる必要がある。
求められた時以外は少し考える必要がありそうです。
求められる曲ではガツガツやった方が良さそう。
コードをしっかり聴くギタリストは仕事で使いたい
コードをしっかり聴いて欲しい。 アボイドノートはNG。
特にこの曲・このジャンルの場合は難しいモード・スケールは弾かない方が良い
音を外してしまうのはもちろんNG。
特に緊張感を高めすぎるのも、この曲ではほぼ必要ないとの事。
それにダンス音楽で、お客に頭を使わせてしまうのは、足を止めさせる原因となってしまうから。
この曲である必要性を考えよう。
原曲をしっかり聴くギタリストは仕事で使いたい
原曲を聴いている人はほとんどいないんじゃないかな?
これは企画の概要ページにも書いてあることなんだけど、今回の企画のオケは「Book of yours」という、僕が作った曲をcroukaさんがアレンジしてくれたものです。 だから一応原曲は存在しているんです。
・・・なんだけど! 原曲はdemoでギターだけだし、アレンジ後のはハウスだし・・・っていうので、盛り込むのはかなり難しかったんじゃないかなと個人的も思っています。
そう思っていても、多くの動画を見て「原曲を聴いてくれているな」と感じたのは5名くらい(349名中)。
必ず盛り込む必要はないし、ここでは特にいう気はないです。
ただし、もしお仕事が来た場合は別。
原曲を聴いていないのはかなり厳しいと思います。
他のメロディとかも大事だし、メロディをモチーフにして広げていったりも大事ですから。
企画がなんでもありなので個人的にはあまり気にしてなかった部分だけど、「原曲聞いてないのかな?」というのは実は今回協力してくれた作家さん全員の口から出ました。 そういう部分も作家さんはチェックしてるよって事です。
作曲家に聞いた「仕事で使いたいギタリスト」の特徴! #CNソロ企画
いかがだったでしょうか?
ここまで見ると、「作家が求めるギタリスト」と「ギタリストが褒めるギタリスト」はかなり違う というのが理解できたかと思います。
(ちなみに、ここに「音楽に携わらない一般の人が好むギタリスト」という項目も別で存在します。)
CN企画に参加された方々は、ここにある事をどれくらい考えていたでしょうか?
また、企画に関係ない人でも、ギターを弾かれている方はどれくらい考えているでしょうか?
この視点で再度「CNソロ企画」の面々を見ると、どれが「作家好みの演奏か」というのがわかるかもしれません^^
(それが企画において正解というわけではないですよ)
もちろん「作家好み」が全てではないので、自分が良いと思ったのは取り込んで、何も感じない部分は気にしないので良いと思います。
作家さんの声って関わりがない限り聞こえてこないものだと思います。
だから、こういう考え方や声はとても大事なんだと思っています。
もし「ギターを仕事にしたい」と考えている場合、「スタジオミュージシャンになりたい」など考えている場合は、こういう部分を意識した方が、気に入られる可能性は高くなります。(今回はソロのみのお話だけど)
こういうのが出来る人を「次の曲で是非ともこの人を使いたい!」と思うのだと思います。
今回の企画の主旨とは違うけど、企画をやったからこそ教えてもらって見えてきたことでした。
この記事の内容を気にするかどうかは自分がどのような道に進みたいかで選んでください。
僕自身にも耳が痛い話も多かったですが、色々な作曲家さんと色々とお話して得た情報はとても有益なものでした。
有益な情報をシェアして、この記事がみんなの役に立てば嬉しく思います!!