ピックの種類で「JAZZ3(JAZZⅢ)」という小さいピックがあります。
JAZZ3に関してこんな書き込みを見ました。
JAZZ3のピックを使うと下手になる
調べてみるとそのように書いている人が他にもいました。
JAZZ3を使っている人は下手なのか?
本当にJAZZ3を使うと下手になるのか?
JAZZ3を使うと下手な理由は?なぜそのように考えるのか?
を分析・解説をしていきます。
JAZZ3を使っている人、ピック選びで悩んでいる人の役に立てば嬉しく思います。
JAZZ3のピックを使うと下手になると考えているギタリスト達 【JAZZⅢ・ジャズスリー】
まず最初に見つけたのはたまたま見た5chの書き込みでした。
jazz3を使うと下手になる
jazz3を使うと下手になるだのピックが滑るのはちゃんとできてないからだの不安を煽って金儲けするギタリストYouTuberって好きになれないな
そんなこと言う人いるんだな~、と思って調べると、このYoutuberさんは結構有名な人でした。
JAZZ3を使うと確実に下手になります
さらに調べてみると
確実に下手になります
ただ、初心者の方が「憧れのギタリストがこのJAZZIII(ジャズスリー)を使ってるからこれにしよ〜っと」と使うのは間違いです。確実に下手になります
という記事も。
ちなみにこの方もかなり有名で名前を知っている人も多いと思います。ギター雑誌で連載してましたね。
Google検索の予測変換にも「JAZZ3 下手になる」
さらにGoogle検索にも「JAZZ3 下手になる」という予測も。
「JAZZ3のピックを使うと下手になる」という発言をしているのは上記2例ですが、それで気になった人が検索してGoogleの予測に表れている感じがします。
JAZZ3のピックを使うと下手になる、はウソで結局は使う人次第。 【JAZZⅢ・ジャズスリー】
ここから色々と書く前に僕なりの考えを書いておきます。
僕は初心者の頃にかなりの長い期間、JAZZ3ピックを使用してきました。今はウルテム トライアングルです。
それ以来20年以上ギターを弾いてきてプロとしても活動してきました。
使ってきた経験として思うのが
JAZZ3のピックを使うと下手になる、はウソで結局は使う人次第
ということ。
多少のプレイの幅として「やりやすい」「やりにくい」などは存在するけど「下手になる」というのは特に感じないですね。
ただ、「下手になる」と言いたくなる気持ちもほんの少しわかります。それについてもここから書いていきますね。
JAZZ3のピックをメインで使っているギタリストは下手なのか? 【JAZZⅢ・ジャズスリー】
「JAZZ3のピックを使うと下手になる」というのを見た時に「JAZZ3をメインピックで使用している人は誰がいたかな?」と考えました。
メインピックとして使うギタリストを見れば「JAZZ3を使うと下手になるのか?」「JAZZ3はピックとしてダメなのか?」が分かるかと思います。
John Petrucci(ジョン・ペトルーシ) / Dream Theater
プログレッシブメタルのDream TheaterのJohn Petrucci(ジョン・ペトルーシ)。
彼は今でこそ自身のシグネチャーピック「John Petrucci Jazz III」「John Petrucci Primetone Jazz III」「John Petrucci FLOW PICK」「John Petrucci Trinity Pick」を発売しているけど、以前はJAZZ3ピックを使っていました。
Eric Johnson(エリック・ジョンソン)
スーパーギタリスト達から称賛され続けるEric Johnson(エリック・ジョンソン)。
彼も今は「47PEJ3N」というJAZZ3よりも少し大きくてJAZZ XLよりかは小ぶりのシグネチャーピックを発売しているけどJAZZ3の赤を使っていました。今もそうかも?
藤原幹大
BABYMETALなどでも活躍した藤原幹大さんはウルテム素材の「ULTEX JAZZ3」を使っていました。
ハードロックやメタル系で有名ですが、POPSはもちろんJAZZもファンクもなんでもジャンル問わずJAZZ3で弾いていますよね。
Andy Timmons(アンディ・ティモンズ)
全てのジャンルに精通しつつメロディアスなギターが得意な僕の大好きなAndy Timmons(アンディ・ティモンズ)。
自身はギターインストを軸にしたアルバムを多数出していますが、オリビア・ニュートンジョンなどのポップス歌手のバンドでも弾いてきました。
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ここで紹介したギタリストはギターテクニックに特徴のある人が多いけど、ジャンル問わずなんでも弾ける人ばかり。
彼らを見て「JAZZ3のピックを使うと下手になる」と言えるか?
他にもプロでもアマでもJAZZ
JAZZ3を使ってきて上手い人、現在JAZZ3を使って上手い人など数えきれないほどいます。
何をもってして「上手い」というかの定義は人それぞれ違うけど、「下手になる」というのは言い過ぎだと思いますね。
JAZZ3のピックを使うと下手になるのは「ピックのしなり」が使いにくいから【JAZZⅢ・ジャズスリー】
「下手になる」というのは言い過ぎだと思うし、下手になるのは違うなと思う一方で「下手になる」と言いたくなる気持ちもほんの少しわかります。
ここからは僕なりの推測です。
JAZZ3はカッティングやコード弾きがしにくい?
JAZZ3は小さくて厚いピックです。
このサイズ感・厚みによって弾きやすいプレイ・・・例えば速弾きなどはとてもやりやすいです。
でも、カッティングやコード弾きなどは人によっては「小さすぎて上手くできない」という人も出てくるかもしれない。特に初心者の方。
JAZZ3は"しなり"を使ったプレイがしにくい?
さらに小さくて厚いピックだから、ほとんど"しなる”ことはない。
しならせながらのプレイはやりにくいとも思う。(決してできないわけではない)
この"しなり"というのを扱うのがとても難しい。
しなりを使うためにはピッキングの強弱の仕方、手首の扱い方が上手くないと難しい。
この"しなり"を使えるようにしたほうがギターが上手くなる=しなりのコツを掴みにくいJAZZ3は使うと上手くなりづらい=JAZZ3を使うと下手になる
という考え方になってるとしたら、「ほんの少し言いたいことは分かるかも…」とも思ったりします。
ほんっの少しだけ。
それでも「JAZZ3を使うのは下手になる」はいきすぎた言葉でもあると思っています。
JAZZ3のピックを使うと「上手くなる」理由。使うメリット【JAZZⅢ・ジャズスリー】
逆にJAZZ3のピックを使うと「上手くなる」理由。使うメリットもあります。
それは「ピックの扱い方を習得するのが早い」です。
小さいため余計な動きをしづらい。
厚みがあるため、"しなる"ことも少なく扱いやすい=ピックの形状が安定している。
そのため弾きやすくて、細かい動きもやりやすい。
こういう側面を見るとメリットですし、扱いやすければ好きなように弾けて上手くなりやすいとも言えます。
特に初心者の時に使うのはアリという気さえします。
JAZZ3のピックを使っても下手にならないし、人それぞれ。 【JAZZⅢ・ジャズスリー】
JAZZ3のピックを使っても下手になることはないです。
ハッキリ言って「人それぞれ」です。
それはピックによってというより個人差でもあり、練習したいジャンルでもあり、練習量だったりします。
本当にその人次第。
どんなピックでも上手い人もいれば下手な人もいます。
多少のプレイのやりやすさの違いはあれど、「〇〇のピックを使っているから上手い・下手」というのはあまりないです。
ティアドロップを使っている人でも上手な人も下手な人もいますもんね。
もちろんこれは他のサイズ全てに言えます。
JAZZ3でもなんでも好きなピックを使って上手くなろう【JAZZⅢ・ジャズスリー】
「JAZZ3を使うのは下手になる」なんて考える必要はないです。
それよりも「JAZZ3でもなんでも好きなピックを使って好きなように弾いて楽しもう・上手くなろう」と言いたいです。
個人的な話をすると僕はJAZZ3を5~10年は使っていました。
その時はメタルが好きだったのもあり上記のジョン・ペトルーシやアンディ・ティモンズが好きでたくさん練習しました。
彼らと同じピックだからより熱がこもって弾きまくり、めちゃくちゃ上手くなれました。
好きなピック・機材を使えばモチベーションは上がって上達スピードは上がります。
好きな物を使って、好きな人の真似をしながら練習すれば上手くなりやすいと実感しています。
だから「JAZZ3を使うのは下手になる」なんて絶対ないです。
使うピックが弾きやすいかどうか、音質が好みか、自分のやりたいプレイが出来ているかどうかを考えながらプレイできれば、どんなピックでも良いと思っています。
JAZZ3のピックを使うと下手になる!? 理由を分析・解説!【JAZZⅢ・ジャズスリー】
「JAZZ3のピックを使うと下手になる」というのを見てから、僕なりに理由を分析・解説したりしてみました。
言いたいことはほんの少しだけ理解できるものの、「下手になる」というのは言い過ぎです。
そんなことはないです。
教える立場の方々がこのように言うのはちょっと納得がいかないという想いです。
もし「JAZZ3は使うと下手になるから使わない」と思っている人は気にせず使ってみて欲しいです。
そして弾きやすくて使いやすいと感じれば使い続けるのが良いと思います。
自分に合うものを使うのが一番です。