以前supercell(スーパーセル)の 「君の知らない物語」の ギターソロをアレンジして弾きました。【撮影日 2016/04/22 】
その動画をブログでもUPしつつ、フレーズの解説を細かく超長文で書きました。
■ 【動画】君の知らない物語(supercell)のギターソロを弾いてみました!&長文の解説! #君の知らない物語
そこから「自分のギタープレイを説明・解説できるメリット」というのが見えたので書いていきたいと思います。
ギタープレイの解説に対する他人の考え
解説を公開して、いくつかの声が聞こえてきました。
などなど。
これ以外にも色々な考え方もあると思います。
直接言われたわけではないので、思っている人がいるのか分からないけど、中にはこう思っている人もいると思う。
とか。
プレイ・フレーズの選択は一瞬
「解説」で文章にした際にやたら長かったけど、あれは「あえて説明すると」ということであり、プレイ・フレーズの選択は一瞬で感覚的でした。
数回原曲を聞き流せば
「ふむふむ、最初はこんな感じで入って、起承転結の始まり終わりはこんな感じだな~。で、終わりは盛り上がって終わりだな~」
という風に思うし、フレーズも
「あ、これちょっと違うな~・・・違うパターンだな・・・あ、これこれ」
という連続。
僕は理論詰めの人間ではなく、かなり感覚寄りの人間です。
でも、フレーズの組み立てや流れはある程度自分なりの理論があって説明できます。
この「説明できる」というのがかなりメリットがあるなと感じました。
スポンサーリンク
自分のギタープレイを説明・解説できるメリット
「自分のプレイを解説」というのは、正直あまりやる機会がないですよね。
実際やってみて中々面白いなぁと思いました。
そして自分のプレイを言語化できるというのは、メリットが色々あると思いました。
その中で一番のメリットはコレと思ったのが、
「自分のプレイを再現できる」
ということ。
まず、言語化できるということは、自分のプレイの理由が分かっているということ。
選んだ理由を理解しているということ。
「この曲はここで盛り上がるから、駆け上がってチョーキングしたんだよ」
「このコードは〇〇だから、このフレーズを選んで、〇度の音をぶつけてるんです」
など、しっかり把握して理解していれば説明ができる。
分かっていなければ「いや、なんとなく」で終わると思う。
(これがNGというわけではないです。)
自分のプレイが分かっている、また「こういう時にこう対処する」という手法が確立されていること。
しかも、この確立された手法は1つだけではなく、いくつもストックしていける。
ここでちょいとイメージしてみてください。
「半分くらいまでは静かめで、後半は爆発する間奏」という曲があったとする。
自分の目の前に箪笥があり、たくさんの引き出しがある。
引き出しの中には対処法・アイデアが入っている。
この引き出しの中身はある程度やってきて良いと思った自分のアイデアが入っています。
自分のアイデンティティの引き出し。
対応する曲の展開は無数にあり、対応するための引き出しの数も無数。
経験を積めば積むほど引き出しの数は増えていきます。
引き出しを選ぶのもアイデアを取り出すのも一瞬でできる。
・・・
言語化できる・理解しているというのは、この引き出しの中から適切なアイデアを引っ張り出せるということだと思います。
「G7が鳴った時に、こうやってスライドしながら入ってこの音を鳴らすのが好きなんですよ」
というのも1つの引き出しだと思う。
いくつもの引き出しがあれば、過去にやった曲に近い雰囲気の引き出しを選んで、それに近いフレーズを組み立てる事が出来る。
流れを意識したフレーズや、表現したい意味のフレーズのストックもどんどん増やせる。
「朝日が差し込んでる時のキラキラ感」を出したければその引き出しを選べば良い。
良くなかった・評価されなかったのを選んでしまっていたら、次はその引き出しを選ばなければ良い。
理解できていれば可能な事ですよね。
なんとなくも良いけど、自分のプレイの意味を理解し、さらに言語化できるというのは良いことだと思います。
良い演奏を「まぐれ」ではなく、再現できるということだから。
※正確には「頭に思ったイメージ・言語を音に変換できること」ですね^^
演奏を解説できるとの考えは大先輩の教え
でもね、こーんな堅苦しく感じる考えは僕の中には無かったんですよ(笑)
昔だったら「カッコよければ良いんじゃない?」って思ってた。 今でも結構あるけど。
ただ、とある方と出会ってから、色々と考えるようになりました。
その方はTwitterで出会ったんですが、お会いしてみたら超スゴイスタジオギタリストさんだったんです。
その方がRECしたCDをずっと聴いて育ってきましたっていうレベル。
「え、ブラピのタイミングのギター弾かれてたんですか!? え、あのアイドルも!!?? え~~~!!?!?!?」の連続(笑)
その方と同じ現場でいくつか演奏させて頂き、楽しく接して頂き、さらに音楽的にも色々と勉強させて頂きました。
その中で、今回書いたことと関係のある言葉があったんです。
その方はギターの演奏だけでなく、作曲・編曲もされてて、次の現場で作曲された曲を演奏する事になったんですね。
そこで、
「この部分は、曲が迷ってる部分だからこういう音を入れたんだよ。」
「ここはようやく光が差して次に向かうっていう場面だからこうしたんだよ。」
「ここはこうだから、メジャーだったコードをわざとマイナーにしたんだよ。」
というのを全部説明してくれました。
全部。
そして
「全部の音に意味があるよ」
と。
意味を考えたうえでの自分のセンス
正直、僕は今までここまで考えてなかった。
曲に合えば~、カッコよければ~、だけで終わってた人間です。
「そういう意味を考えたうえでの自分のセンス」。
先輩はそこが評価されてるんだと思うし、引っ張りだこのスタジオギタリストになれたんだと思う。
先輩の言葉や音に対するこだわりを聞いてから、自分の中で何かが変わった気がします。
もちろん急激に全てを変えられてるわけでもないし、考えてきた年数が比べようもないのでまだまだだけど。
だけど、「フレーズの組み立ての意味」「流れの意味」「音の意味」などを考えて行くのは大切で、その蓄積が色々なメリットをもたらしてくれるんだと思います。
いきなり全てを言語化・説明するのは難しいとは思います。
なので、自分のプレイで良いと感じた部分を探して
「なんで良かったのか?」
「コードとの関係性は?」
などを考える癖をつけられレバ、いつかはしっかり説明できるようになるかと思います。
良いプレイを再現できれば、いつでも自分の最高のプレイを出すことが出来ますよね。