MARTIN (マーチン) MSP4100 で最近驚いたことがあります。
MSP4100はアコースティックギター弦で定番とも言える弦ですね。使用するプレイヤーはかなり多いです。
サウンドハウスさんのページをたまたま見たところ驚きの事を発見。
これはMSP4100PK3というもので、3セットの値段です。
3セットで 税込¥1,998 。
1セットあたり666円。
あれ? Music Life の方が安いじゃん?
税込で1セット660円だし。バラで購入可能。
Amazonではもうちょい高いですね。。
・・・
と、これらも驚いたんだけど、今回書きたいことはこれではないんです。
※MSP4100は生産中止となり現在「MA540」という弦で販売されています。
MSP4100(MA540) Martin(マーチン弦)のサウンドハウスのレビュー欄にて
サウンドハウスさんのレビュー欄を見て驚いた。
Martin MSP4100 錆びてる><;
投稿者名:大魔王 【東京都】
1,2弦がさびていて使い物にならない。いつ買ったか忘れたのだけど、封は切っていなかったので保管状態のせいではないと思う。
このレビューを見たからです。
なぜMSP4100(MA540) Martin(マーチン弦)で驚いたか
これはサウンドハウスの管理の甘さ・・・というよりも、Martin弦に対して最近色々と思うことがあったから。
それは
梱包が甘いんじゃないか?
ということ。
それを最近強く感じた出来事がありました。
入荷した15セットのMSP4100(MA540)の弦を真空パック
先日MSP4100を15セット入荷しました。
Music Lifeではすべての弦を真空パックにして除湿剤を同梱しています。
当然、入荷した弦も真空パック&除湿剤を入れています。
真空パックは、密封プラス、中の空気を吸う(脱気)の作業をしています。
そして全てをやり終えたのでがこちらの画像。
これだけじゃちょっと分かりづらいですよね。
角度を変えますね。
分かりますかね?
これ全部・・・ペシャンコになっているんです。
ペシャンコと言うことが何を意味するのか・・・。
Martin(マーチン)の弦の梱包は甘い
MSP4100は密封パックです。
完全に密封されているものは空気の出入りがありません。
真空パックは空気を吸い込みます。
密封なのに、画像のような状態になるという事は・・・空気の出入りがあるということ。
しかも問題なのは
15セット全てが密封ではない!
ということなんですよね。
他のメーカーも含めて、密封とうたっている場所でも密封ではないのはかなり多いです。
だけど、それは半分以上不備がある、7割不備がある、など。
もちろんメーカーによっては不備率1割以下のもあります。
Martinに限って言えば現状(今回ので言えば)ではほぼ100%に近い確率です。
全体を通しても70~80%の確率でペッタンコになります。
たまに密封がしっかりしていると逆に驚いてしまうくらい。
「お、これはしっかりしてる!真空パックの意味がないくらいだから中の弦は劣化していないぞ」って。
今回入荷した弦が全てこの状態だったため確信しました。
Martin弦の密封梱包は甘い。
密封ではないのがかなり多い。
こう断言出来てしまうような出来事でした。
(今後改良される可能性はありますが、現状は。)
密封ではなく空気の出入りがあるという事は
Martinの工場で出来た弦が卸先に行き、
卸先から販売店に行き、
販売店で販売されるまで保管され、
購入された弦がお客様の手元に届く、
そして開封する。
この間、ずっと劣化し続けている事になります。
Martinは海外のメーカーなので、海外にある時からずっとです。
だから今回レビューを見て「やっぱり錆びてしまうよね・・・」という思いがありました。 「やっぱり」なんです。。
正直これはよろしくないです。
自分ができるのは、販売店からお客様の手元に渡るまでですが、それでも真空パックをして、除湿剤を入れている事は大いに効果があると感じています。
これは実際他の弦でやっていて全く錆びていないというのを確認しているからです。
Music LifeのMartin(マーチン)の弦の真空パック
Music Lifeが行っている真空パックを紹介していきます。
MSP4100(MA540) パッケージ
【表】
【裏】
空気の出入りか所はおそらくここ
これは推測ですが、空気の出入りはおそらくここかと思います。
販売店で吊るす用の穴です。
これは他メーカーでもここの不備がかなり多いです。
実際、弦のパックを押してみると「プシュ~」っという音と共に空気が抜けます。
おそらくここです。
錆びないように真空パック袋に
ここから真空パックにする作業の始まりです。
真空パックに入れます。
これは空気の通りにくい袋で、湿度も通さない袋を使用しています。
水分を無くすため除湿剤もいれます。
弦の錆び・劣化の大敵「水分」を減らすため除湿剤(シリカゲル)を同梱します。
しっかり入れた状態がこちら。
真空状態にします。
脱気・空気を吸う作業をします。
あまりキツク脱気しすぎないように注意します。
中央に除湿剤を置いたのは、弦の上にのって弦に無駄な圧力がかからないようにするためです。
横から見るとこの状態。
良いのか悪いのかよく分からないですが、しっかりと脱気されています。
本来密封が完璧で空気の出入りがない状態だと、弦の袋はパンパンの状態です。
パッケージと真空パックの間の空気が無くなるだけで、パッケージ内部の空気が吸われる事がありません。
裏側はこうなります。
真空パック作業はこのように行っています。
Music LifeのMartin(マーチン)の弦は少量入荷
真空パックで対策をしていますが、さらにもう一つやっていることがあります。
Music Lifeでは大量に在庫を抱えるという事はしていません。
少量入荷で新品に近い弦のみを仕入れています。
大量に入荷するということは、今回のような梱包に不備があった際に新品の弦であっても保管時に劣化してしまうから。
今は真空パックをしているので、保管時でもかなり劣化を抑えることが出来ています。
【追記】やはりMSP4100(MA540)の梱包は甘い
この記事を書いて約1か月後。
MSP4100(MA540)を10セット入荷しました。
「梱包は少しでも良くなっているかな?良くなっていれば嬉しいな」
と思いつつ、真空パックをしました。
10セット中10セットがアウト
中と外が何かしらで通じてしまってる、穴がある状態のようです。
正直進めるうちに「数セットくらいは問題ないのがあるよね?・・・あれ、最後の1セットくらいは・・・」という、むしろ問題ないのがあってほしいという願いもありました。
少し残念です。。
まだまだしっかりやらないとですね!!
MSP4100(MA540) Martin(マーチン弦)は錆びやすい!? 真空パックで錆び・劣化対策!#アコギ #ギター
弦の梱包を気を付けるようになったのは
Music Lifeではないけど、この話を聞いたため。
また、これらを僕自身も経験して悲しい想いをしたことがあるため、
「はっきり言って、こんな経験は他の人には味わってほしくない!!」
という想いから始めました。
最初はチャック付きの袋に入れて、少しは良くなったんですがまだまだ完璧ではありませんでした。
さらなる改善を求めて試行錯誤をして、今の真空パックをするようになりました。
詳しくは↓こちらで。
僕自身がプレイヤーでもあるので、こういうのは可能な限り無くしたいです。
今回のサウンドハウスさんでレビューを書かれた方は、味わってほしくないあの「新品を買ったのに錆びていた」という無駄な経験をしてしまったわけです。
自分の事ではないけど、本当に悲しいです。
MSP4100・・・Martin弦全般ですね。
少し梱包が甘い気がします。(更新日では)
全て真空パックで対処して劣化・錆びを防ぎます。
いつか、そういうのを完全になくすことができるように頑張っていきたいです!
→ Martin MSP4100 LIGHT PHOSPHOR BRONZE
【追記】AmazonレビューでもMartin(マーチン弦)の錆びなどに不満が
AmazonでMSP4100 Martinのページを見ると錆びや品質について不満を言うレビューがいくつもありました。
弦の所々に錆びが出ていました。また、封を開けた時から巻き弦もプレーン弦も明らかに鮮度が無く1ヶ月使用後のような状態。
今までSPは長く使って来ましたが、このような不具合は初めてで、残念な買い物となりました。:引用元レビュー
3セット全部錆びていました。本当に最悪です、弁償してください。
本当に最悪です、弁償してください:引用元レビュー
フォスファーブロンズ独特のキラキラ感が全くなく(特に6弦)、こもった感じで鳴りがイマイチです。
すぐ替えました。
すぐ替えました。:引用元レビュー
などなど。