最近、「Enfini Custom Works(アンフィニカスタムワークス) Battery(バッテリー)」を購入し、アコギのシステムを再度考え始めました。
そしてこんな記事を書いてきました。
■ 【動画あり】アンフィニ の Battery(バッテリー)を購入しました! EQがないため、代わりにD.A-Booster3を使ってみたけど、かなり良い!
■ 【Enfini Battery(バッテリー)の圧倒的なレンジの広さ!反応の良さ! これはスゴイよ!
そんなときに!!
ZOOMから新しい機材が登場しました!!!
ZOOM AC-2 Acoustic Creator
正直、「アコギの機材はもうこれでいいんじゃない?これで完結しちゃったよね?」と思わされたアイテムです。
ZOOM AC-2 Acoustic Creator
「ZOOM AC-2 Acoustic Creator」というアコギ用プリアンプです。
中々シンプルなプリアンプです。
でも、必要な機能が全て揃っている!
細かく見ていきたいと思います。
EQ,リバーブ、ブースト機能の揃ったZOOM AC-2
中央の部分を拡大&切り取ってみます。
【右側】
- ピエゾ/マグネティック両対応のピックアップ切替スイッチ
- クリーンブースト機能を搭載
【中央】
- BASS・MIDDLE・TREBLEの3バンドEQを装備
【左側】
- アウトプットボリューム
- リバーブを装備
・・・
強すぎないですか!?
ここだけでアコースティックギターに必要な機能が全て揃っていると言えます。
クリーンブースト、さらにはリバーブ。
この二つはとても良いですね!
ZOOM AC-2にはチューナー・ミュート機能&クリーンブーストがある
スイッチの部分を拡大&切り取ってみます。
スイッチが2つ。
2つだけだけど、必要最小限で充分過ぎるスイッチ。
まずはBOOSTスイッチ。
クリーンブーストです。
ソロを弾くときに音量UPは大事ですね。
また指弾きとピック弾きの音量差を無くす際にも使えますね。
そして便利なTUNER/MUTEスイッチ。
踏めばTUNERモードになり、OUTPUTの信号が途絶えるため、ミュート状態になる。
この「ミュートにできる」というのは本当に便利なんですよね。
MCの間、弾かない時に余計な音を出さない&ハウリングを発生させないようにできます。
これは本当に必要な機能だと個人的に感じています。
チューナー部分も大きく見やすい。
さらにハウリングを効果的に除去するアンチフィードバック機能も搭載。
ここまでで僕の欲しい機能が全て揃ってます。
ZOOMさんスゴイ!
ZOOM AC-2はアコースティック・リモデリングを搭載
本体上部です。
ここはZOOMお得意の「アコースティック・リモデリング」です。
アコースティック・リモデリングとは
ピックアップによって失われてしまったアコースティックギター本来の音響特性を甦らせる機能
この機能はZOOMのアコースティック用プリアンプの「Aシリーズ」には基本搭載されています。
今回のも
各ボディ固有のレスポンスやサウンド・バランスを再現する16種類のボディタイプをプリセット。
ドレッドノート、ラウンドショルダー、オーケストラ、12弦ギター、ナイロンギター、アップライトベースなどのボディ鳴りをシミュレートした16種類のソースギター・プリセットを搭載し、ボディの材質、形状、構造によって異なるアコースティック楽器の美しく豊かな響きを、ライブステージのPAスピーカーから鳴らすことが可能。
という素晴らしさ。
各ノブの基となったギター
各ノブに最適なボディタイプはこのようになっています。
上から右回りに書いていきます。
- Dreadnought ・・・ Martin D-28に代表されるドレッドノートに最適
- Orchestra ・・・ Martin OM-28に代表されるオーケストラモデルに最適
- Triple 0 ・・・ Martin 000-28に代表されるトリプル・オーに最適
- Double 0 ・・・ Martin 00-18に代表されるダブル・オーに最適
- YMH ・・・ YAMAHA LL36に代表されるオリジナルジャンボボディに最適
- Silent ・・・ ボディに空洞を持たない静粛性に優れたサイレントギターに最適
- 12 Strings ・・・ 12弦ギターのクリアな鳴りを再現するボディタイプ
- Nylon Strings ・・・ ナイロン弦を使用するクラシックギターに最適
- Mold Body ・・・ Ovation Adamasに代表される樹脂製ボディギターに最適
- Upright Bass ・・・ アップライトベースに最適
- Resonator ・・・ リゾネーターギターに最適
- Single Cutaway ・・・ Taylor 314ceに代表されるシングルカッタウェイギターに最適
- Parlor Body ・・・ Gibson LG-2に代表されるパーラーギターに最適
- Jumbo Body ・・・ Gibson SJ-200に代表されるジャンボボディに最適
- Square Shoulder ・・・ Gibson Hummingbirdに代表されるスクウェアショルダーに最適
- Round Shoulder ・・・ Gibson J-45に代表されるラウンドショルダーに最適
各楽器の特性を理解・分析して、一番合うように設定されているのは流石ですよね。
また、別のモデルを所持していてもノブを回して自分の好きな音色のを使うのでも良いので、一種のEQのような使い方も可能です。
スポンサーリンク
ZOOM AC-2のインプット・アウトプット端子
インプット・アウトプットなども見ていきましょう。
インプット
インプットは1か所のみ。
USBポートもあります。
これは内部のデータをアップデートする際に使用します。
どんどん新しくできるということです。
おそらくリバーブの種類・深さなど詳細なパラメーターはPCで設定できるかと思います。
アップデートで種類も増えるかもしれないですね^^
アウトプット1 -ステレオアウト&ヘッドフォン端子-
ステレオアウト&ヘッドフォン端子です。
アウトプット2 -XLRバランス出力-
XLRバランス出力です。
DIボックスを使わずにミキシングコンソールに直接接続することができます。
これも大事ですね^^
グランドリフトスイッチもありますね。
電源も「9Vセンターマイナス」というエフェクターなどで標準の規格なのも嬉しい。
ちなみにDC9V出力のACアダプタ(AD-16)が付属します。
ZOOM AC-2は驚異的なノイズの少なさのZOOMプリアンプ
これは是非とも書いておきたい部分です。
ZOOMのアコギ プリアンプ「Aシリーズ」は超低ノイズ。
ノイズが超少ない。
スペックはこのようになっています。
◎S/N比120dB /ノイズフロア -100dBuの超低ノイズ設計
これだけだと少し分かりづらいですよね。
以前ツイートしたものですがこちらをご覧ください。
昔にアコギのプリアンプに悩んでた時に、尊敬するギタリストさんのライブにお邪魔させて頂いて「アコギのプリアンプは何を使ってらっしゃいますか?」と聞いて回答が「Zoom A2.1u」でビックリ。 現場がドームでもノイズ少ないし使いやすいと。 ここで印象がガラリと変わった^^
— Nori @#CNソロ企画 企画主 (@norinori0107) 2017年3月16日
大好きなスタジオギタリストさんのライブに行き、お話させて頂いた際にアコギ用の機材で悩んでいたので直接お聞きしたことがあったんです。
どんなに高い機材をいわれるのかと思えば、出てきたのは「Zoom A2.1u」。
Zoom A2.1uはたしか定価でも1万ちょいの機材。
拍子抜けした感じでしたが、お聞きした方はべた褒め。
「ノイズないしとても使いやすいし良いよ^^ ドームでも全然使えるし今はこれ1個で完結出来てる。」
意外過ぎて、今まで持っていたZOOMの印象は変わった。
さらに尊敬するギタリストさんで渡辺格さんという方がいるんですが、格さんもZoom A2.1uも使っていました。格さんもドームクラスで演奏しまくってますね。
(余談ですが、格さんには専門学校時代にギターを教わっていました。ギターはもちろん人としても素晴らしい方で好きでした^^)
ドームクラスでノイズの心配がない。
これだけでどれだけノイズが少ないかがわかるエピソードです。
ZOOM AC-2は電池駆動可能
単3アルカリ電池2本で、連続約3時間のバッテリー動作
電池駆動できるのも素晴らしいですよね。
路上での演奏でもこれだけでOK。(もちろんスピーカーは必須だけど)
ZOOM A3は単三電池4本(最長8時間)での駆動だったので、電池も2本で駆動できるようになっているのは地味に良い点です^^
スポンサーリンク
ZOOM AC-2の弱点・デメリット
ここは個人的に感じた「ZOOM AC-2の弱点・デメリット」を書いていきます。
デュアルピックアップシステムには不向き?
これはデュアルピックアップシステムを採用している人限定です。
昨今、マグネチック、ピエゾorコンタクトマイクなど2種類のPUを使うギタリストが増えています。特にフィンガーピッキングの人は多いです。
ハイエンド系のプリアンプではEQが2系統あるものが増えています。(R-ZERO、AER dual mix 2、epasEQ+など)
それに慣れている人・希望する人にとってはEQが1つというのは結構イタイのかなと。
個人的にDTAR SOLSTICEを使ってたのもあり、EQは2系統欲しい人間なのでデュアルPUを使う時は気になってしまいます。
エフェクター部分は弱い?
PCでどれだけ操作できるのかが分からないのでなんとも言えないですが、外にあるのは「リバーブ」のみです。
ZOOM 「A2」、「A3」から見ると、エフェクト部分は弱くなった印象があります。
Aシリーズはがっつりエフェクトが入っていたので。
なのでエフェクターを多用したい人は「ZOOM MULTI STOMP MS-50G」を買い後ろに繋いで併用するか、「A3」を使用するのが良いのかなと思いました。
気になったのはこれくらいです。
ZOOM AC-2はアコギユーザーの多くが満足するスペック・プリアンプ
ここまで「ZOOM AC-2 Acoustic Creator」について色々と書いてきましたが、基本的な使い方をするアコギユーザーにとっては充分過ぎるスペックのプリアンプだと思います。
冒頭にも書いたように「アコギの機材はもうこれでいいんじゃない?これで完結しちゃったよね?」という機材だと思います。
本当に良く出来てるし、基本的な部分は直観で操作できる機能。
しかも安い!
今後「ZOOM AC-2 Acoustic Creator」を使用する人はかなり増えていく気がします。
プリアンプのスタンダードとなるかもしれませんね^^
ZOOM AC-2を越えたZOOM AC-3 がさらに凄い!!
【追記】先日「ZOOM / AC-3 ACOUSTIC CREATOR」が発表されました。
ここまで紹介したAC-2からさらに細かく綿密に音を調整できるようになっています。
- ソースギタープリセットに加え「アコースティックギターの代表的モデルの響きをサンプリングした15種類のターゲットギター・プリセット」も搭載
- コンプレッサーを搭載
- コーラス/ディレイ/リバーブなどの空間系エフェクターを搭載
- 標準装備のリバーブをより細かく設定できるノブ追加
- バランスアウトが1本→2本に増えた
- フットスイッチ端子の増加
などなど。
・・・
さらに強くなってますね!!
AC-2もコンパクトで良いけど、よりしっかりとしたサウンドメイキングをしたい場合はAC-3の方が良さそうです。
この機能の多さでも、ノブがほとんどなので、直観的な操作が出来て分かりやすいのが良いですよね。
アコギのプリアンプはこれで決定と言っても良いくらいのポテンシャルを持っている便利なアイテムです!
Tidemark の ImpressConc.-デュアルチャンネルヘッドアンプもオススメ!
Tidemark から発売されている「ImpressConc.-デュアルチャンネルヘッドアンプ」がほぼ同じサイズで、素晴らしいプリアンプと評判です。
バッテリーは販売されていないようなので、同じような超小型&超高品質のプリアンプを探しているには「ImpressConc.-デュアルチャンネルヘッドアンプ」がオススメです。