有名でカッコイイ人達には「個性」というのがありますよね。
好きなアーティストだったりカッコイイ人達はコピーしたくなります。
そして、それが上達するとても良い方法でもあります。
でも、個性のある人にのめり込み過ぎると「あなたの個性が出にくくなる」っていうこともあるんですよね。
僕はそういう考えが最初からあり、僕は有名所を意図的に避けていた時期があります。
今回はそのことも書きつつ自分なりの考えを書いていきたいと思います。
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僕がギターで有名なギタリストをコピーしなかった理由
僕は有名所を意図的に避けていた時期があります。
音楽を始めた最初の方に顕著で、聞くことはあってもコピーをすることに関しては避けていました。
これは僕がギターを始めた高校生~20歳くらいまでの話。
好きなアーティストにのめり込み過ぎている人と出会って色々な事を思いました。
ポール・ギルバートを愛していた友達
ここで話すのは「周りの音を聞かない人は音作りがヘタ!?」にも登場したAくん。
ポール・ギルバートが超大好きだったんですよ。
Ibanezのポールモデルもいくつも持っていたし。
そんなポール好きの彼がギターを弾く。
ここで衝撃を受けるわけです。
それ完全にポールじゃん
音もポールっぽいし、使うフレーズもポール。
ペンタトニックに♭5th混ぜたり、ドリアンスケール弾いたり、コードトーンをスキッピングで弾いたり・・・。
それって、ただのポールの真似じゃないっすか!?
■
高校には同じ学年に「学年一ギターが上手い」と言われていたBくんがいた。
そんな彼もポール・ギルバートが大好き。
軽音学部で弾いているのを聞いたことがあった。
ポールだ・・・。
弾く内容が全部ポールだ・・・。。。
大学にいたイングヴェイフォロワー
先輩の大学の学際に行った時の事。
恰好こそ普通だったけど、使うギター、音・フレーズが完全にイングヴェイの人がいた。
スウィープの使い方もほぼ同じだし、ハーモニックマイナーを使用した速弾き。
ストラトを使用してのインギートーン。
・・・それはただのインギーじゃないか・・・。
インギーコピーもあったし、他の曲でもインギーっぽさがあった。
専門学校時代
1年だけ音楽の専門学校に行ってた事があるんです。
そこで出会ったボーカルさん。
黒夢のボーカル清春が好きだという。
それは見ればすぐに分かった。
恰好がそのまんまだったから。
清春を一度でも見たことがある人だったら、「似た格好だ、同じ格好だ」と分かるほど、同じだった。
「おー、服装まで似せるのはすごい好きなんだな~」
最初はそう思った。
一緒に音を出すというのはしなかったけど、歌っているのを聞いた時に思った。
・・・それはただの清春じゃないか・・・。
上手い下手ってよりも「清春」だったんですよね。ほぼあの歌い方。
彼らを見て有名ギタリスト「ポールやインギーはコピーしないぞ」と思う
専門学校時代は別として、高校の頃付近で出会った彼らを見て「ポール・ギルバート、イングヴェイは絶対コピーしない」と決めたんですよね。
今は違うけど、当時は「ポールやインギーをコピーするとあのまんまになる」と思ってました。
人気のギタリストでもあったし、それっぽい人はたくさんいたんですよね。
コピーしたくなる気持ちは分かるけど、みずから「ポールぽいギタリスト」「インギーっぽいギタリスト」になるなんてバカバカしいと思っていたんです。
自分らしさがなくなっていたから。
自分らしさのあるギタリストになりたい思いがあったからです。
だから有名なギタリストをあまりコピーしなかった。
既存のギタリストに似るのが怖かったというのもありました。
「学ぶ=真似ぶ」でギターが上手くなる
学ぶの語源は「真似ぶ」という説があります。
真似をすることが「学ぶ」ということでもあるんですね。
真似をするということはとても大事なこと。
だから、前述の人達をバカにするわけではないんです。
有名な人はだいたい個性が強いよね。「〇〇っぽい」というのを持っている。
しかもみんなカッコイイんだよね!
だから憧れたりして真似したくなる。
その人達に傾くのは良いけど、「その人のマネ」で終わる人も結構いるのではないかなと。
もちろんこれは「自分がどういう人になりたいか」によるので、良し悪しは人それぞれです。
僕が感じたことは「個性の強い人を真似をすると、そこから抜け出すのはさらに色々な事を学ばないといけない」ということ。
僕は「似るのがイヤだ」というよりも、「〇〇っぽい」と判断されて抜け出せなくなるのが怖いなぁと思ったのもあります。
ギタリストとして自分の個性の作り方
個性は取り入れた色や知識の数だと思っています。
その結果が自分という個性であり色なんだと思っています。
だから前述の高校時代の友達がポールっぽいのは当たり前なんですよね。
まだ知識の少ない状態で「ポールという強い色」を取り込んでいたから。
個性の強い人の色を取り込むと、一時期はその色が強くなります。
あまりにも傾いているとその色が強くなりすぎて、その人っぽくなる。
人によっては「何をやっても〇〇だね」という状態。
そこまで行ってしまうと、別の人の個性のマネであり、「自分の個性」はどこにいったんかな?という気もするんだよね。
そこから抜け出すためには、「たくさんの他の色」、「たくさんの知識」を取り込む必要があると思っています。
それは他の人と比べても同じ。
今流行りのAさん、Bさんのコピーに明け暮れる人が何人もいた場合、弾くフレーズや考えは似てくる。
ギターでいえば音作り、フレーズやチョーキングのやり方、ビブラート・・・似ている。
それは当然で、その人を作っている成分が似ているから。
同じ色を取り込んできた人達は全く同じ色ではないにしろ似るよね。
場合によっては「みんな同じだね」の「みんな」に入ってしまいます。
そこから抜け出すために、別の色・知識を取り込まないとだよね。 考え方も変えるとか。
強い個性を取り込むと、それを薄めるためにかなりの色を取り込まないと難しいよね。
「のめり込む」っていうのはメリット・デメリット両方あるよなぁと思う。
でも、そののめり込んだ数や種類・深さによって、「自分」っていうものが出来上がってきますよね。
ギターの個性を出し上手くなるためには一流は知っておくべし
ここが僕の失敗談でもあります。
ギターで有名所のコピーを避けてきた自分。
「ポール・ギルバート」「イングヴェイ・マルムスティーン」・・・などなど。
彼らは強い個性の持ち主でもあるし、当時(現在?)も一流ギタリストたちでもあります。
似るのが嫌でほとんど聞いてこなかった
今振り返ると
「あ~、もったいない。。」
と思う。
その理由は
「似たくない」というのは成功したけど、「一流」というのを無視してきた
わけだから。
多くの人に評価されてきた人には「評価される理由」があります。
みんなが憧れる人にはその理由がある。
トップギタリストにはトップの理由がある。
逆に上手いのにトップになれない人にはなれない理由がある。
みんなが見ない理由もある。
その「理由」ってすんごい大事なんですよね。
技術的に同じだったとしても、やはり評価される人・されない人って存在するわけで、その「違い」「理由」っていうのも存在するわけですよね。
「評価される理由」というのを持っているのが「一流」です。有名所です。
だから、本当であれば、「早めに知っておくべきだった」と思ってます。
似るのが怖くてコピーもしてこなくてちゃんと聞かなかったのは今思えば失敗でもあり後悔です。
この記事を読んでいる人には「一流の物にたくさん触れてくださいね」と言いたいです^^
得るモノがとても多いですから♪
おわりに ギターで個性の強い人をコピーし過ぎると個性が無くなる!?-
日本の芸事・茶道・武道には「守破離(しゅはり)」という言葉があります。
守破離 まずは師匠に言われたこと、型を「守る」ところから修行が始まる。
その後、その型を自分と照らし合わせて研究することにより、自分に合った、より良いと思われる型をつくることにより既存の型を「破る」。
最終的には師匠の型、そして自分自身が造り出した型の上に立脚した個人は、自分自身と技についてよく理解しているため、型から自由になり、型から「離れ」て自在になることができる。
「守る」ということはマネすることでもあり、一番最初の大事な部分。
ここからどうやって「破って」、どうやって「離れて」いくか。
それが自分の型・個性に繋がっていくんですよね。
色々なモノに触れて、色々なモノを取り込んで、使うモノも考えて、考えを深めて、自分らしさ、自分の個性というものを確立してみてくださいね。