「スケール」・・・音階。
音楽では様々なスケールがあります。
たくさんあり過ぎて大変だし、コードに対して使える使えないスケールもある。
ややこしい存在です。
でもアドリブをするのにスケールを覚えるのは必要ですよね。
で、このスケールについて毎回思うことがあるんです。
「知っている」のと「使える」は別物。
ということです。
スケールは知っているけど使えない人を山ほど見てきました。
その理由を書いていきます。
スケールとアドリブを先生に習ったけど上手くいかなかった
昔に色々な先生に習ったことがあります。
その中で一番勉強になったのはJAZZの先生に習ったことです。
本格的なJAZZではなくエッセンスを習えればと思って習いました。
色々な理論を教えてもらいスケールも教えてもらいました。
「このコードにはこのスケールが合うよ」
とサラリと弾いたフレーズのカッコイイこと。
僕もスケールを知っているから弾いてみる・・・けど、先生とは全然違う。
同じスケールを使っているのに・・・。
今考えればスケールは知っていても、スケールを使えることができなかったんですよね。
ギターのスケールを知るのは簡単。だけどこれだけではアドリブでは使えない。
スケールを知るのは簡単です。
配列を覚えれば良いだけだから。
イオニアン(メジャー)スケール・・・全、全、半、全、全、全、半。
みたいな。
イオニアンスケールはkey=Cの場合、「ドレミファソラシド」です。
他にも「ドリアンスケールの配列は〇〇です」「リディアンスケールの配列は〇〇です」などスケール自体は配列を覚えさえすれば知ることができます。
雑誌や動画でスケールの配列を教えているのも多いです。
スケールを知るのは簡単。
でも、これだけではダメなんです。
スケールは知っているけど使えない人を山ほど見てきました。
なぜ、使えないのか?
その理由は4つ
ギターのスケールの配列を知っているだけではアドリブが上手くいかない
「スケールの配列を知っているだけ」の人も多いです。
先程のように「イオニアン(メジャー)スケール・・・全、全、半、全、全、全、半」など。
たしかにそれを弾けばイオニアンスケールを弾くことができます。
ギターの指板上の全ての場所でイオニアンスケールを弾くことができる。
ドリアンスケールはこうなります。(key=C)
他のスケールも同様で、雑誌でも動画でもネットでも探せばすぐに出てきます。
ただし「配列を知っているだけ」では使いこなすことはできません。
使いこなすための1歩なのは間違いないですが、これだけでは「知っている」だけです。
ギター無窮動トレーニングでフレーズを多数覚える練習
スケールを知っているだけを克服するのにオススメなのが「ギター無窮動(むきゅうどう)トレーニング」。
とにかくフレーズを弾きまくる本なんですが、「スケールの羅列」ではなく「フレーズの羅列」なのがこの本の特徴。
スケールをどのように弾けば使えるかを理解することができます。
ギターのコードに対応するスケールを知っているだけではアドリブが上手くいかない
モードでは、コードによって使えるスケール・相性の良いスケールがあります。
例えばkey=Cの場合、Dm7 → G7 → C というコード進行がよくあります。(II-V-Iと呼ばれるコード進行)
Cはトニック、Dm7はサブドミナント、G7はドミナントという機能があります。
まぁ、「Cに落ち着くような超有名な流れ」みたいなものです。
機能・コードに応じて合うスケールがあって、
Dm7 : Dドリアン、
G7 : Gミクソリディアン、Gオルタードスケール
C : Cメジャー、Cリディアンスケール
あたりが一般的かと思います。
このコードではこれが合うぜー!
というものなんですが、これを知って陥りやすいのが「コードに合ったスケールを弾くだけ」です。
「コードに合うスケール」だから間違ってはいないけど、これだと「対応できるスケールを知っている」にすぎません。
使える音を知っていても、コードの意味を知らない場合になりやすいです。
またスケールは音の1つ1つで音価(音の価値)が違います。
だから使える音を弾けば良いわけではないんです。
宇田 大志さんの本がオススメ!
ここらへんの説明をし出すと長くなりすぎるので、ここは教えるのが上手い方の本を紹介します。
宇田 大志さんというジャズギタリストさんの本ですが、彼は超人気Youtuberで分かりやすく教えるのがとても上手い。
スケールを知ってるだけ、コードにあったのを知ってるだけというのを解決するのにピッタリの本です。
2017年9月の発売ながら「ジャズ楽譜・スコア・音楽書」のカテゴリで今もなおベストセラー1位で、売り切れが続いた本でもあります。超オススメ!
活きたフレーズを知らないからアドリブが上手くいかない。
次に多いのが「活きたフレーズを知らない」ということ。
スケールも知っていて、使えるコードも知っている。
それでも上手くいかないのは「活きているフレーズを知らないから」なんです。
例えばイオニアンスケール=メジャースケール。
Key=Cだと「ドレミファソラシド」です。
ずっとドレミファソラシドを16分音符で行ったり来たりしたとしても、それは活きたフレーズとはちょっと違う。
ペンタトニックスケールも"ずっと"行ったり来たりをしていたら活きているのとは違う。
ロックでもジャズでも定番フレーズや名作のソロで使われてる活きたフレーズがあります。
活きたフレーズは音楽を聴いて学ぶのが一番です。
できれば「歌っているフレーズを弾く人」の音楽をたくさん聴くべきです。
世界的に評価される人達のフレーズこそ、活きているトップレベルのフレーズだからです。
藤岡 幹大さんの本
ハイテクニック&ハイセンスの藤岡 幹大さんの本「アドリブ・ギター虎の巻~オール・ジャンル編~」はとても良いです。
これはオールジャンル編ですが「ロック&ブルース編」「HR/HM編」「ジャズ/フュージョン編」「テクニカル・フュージョン編」「スタジオ・ミュージシャン育成編」「バカテク・ギター虎の巻」などあるので気になったのを選ぶのも良いかと思います。
様々なジャンルに精通しているからこその幅広いフレーズが勉強できます。
そもそも普通のスケールを使いこなすことができていないとアドリブが良くならない
一番多いのが
そもそも普通のスケールを使いこなすことができていない
ということ。
難しいスケールやコードの知識や用法以前の問題です。
メジャースケール、マイナースケール、ペンタトニックスケールは音楽の中では基本と言えるスケールです。
基本のスケールでさえ上手く扱えない。
良いソロが弾けない。
これ本当に多いんです。
「スケールがどうのこうの、このコードではこの〇〇を使う、とか語る前に、そもそもメジャースケールでも歌えてないじゃん!」という状況。
この理由は圧倒的な基礎力の不足です。
基本ができていない人が難しい道具を使っても良くなるはずがありません。
普通の事もしっかりと出来るようにならないと良いアドリブは難しいと思います。
難しいアドリブや合っているアドリブは弾けるかもしれないけど、音楽的ではないアドリブとなる可能性もあるので、基礎力の向上は必須です。
基本となるスケールを使い、しっかりと歌いこなせるようになりましょう。
トモ藤田さんの基礎力向上のための独奏エチュード
バークリー音楽院でも教えているトモ藤田さんの本「基礎力向上のための独奏エチュード 」。
CD付きで音のニュアンスがしっかり分かります。
アドリブの基礎の基礎、音楽の基礎を学んでこそスケールなどを上手く使いこなすことができます。
アドリブが上手くなるためには知識や理論ばかり知ってあたまでっかちにならないように
スケールや理論を覚えることはとても大切だけど、覚えたからと言って音楽的になるとは限りません。
「知っている」のと「使える」は別物だからです。
知っていても使えない状態ではアドリブが上手く出来ないのも当然。
知ってからが重要で、しっかりと使えるようになって、良い音楽を作り出せるようになってこその知識です。
アドリブが上手くいかないと漠然と考えるのではなく
など、自分がどういう状況で、何が足りないのか把握することが大切です。
そしてたくさん試して失敗して、その中から良い部分を見つけて「何が良かったのか」を分析していくと一気に良くなっていきます。
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